令和6年3月18日 卒園児母
我が家は息子が3年間、こばと幼稚園でお世話になりました。ナーサリーやぴよこクラブなどの下地がないままに飛び込んでしまったため、一人っ子で早生まれの息子が皆のペースについていけるのか、不安でいっぱいだった入園式の日を昨日のことのように思い出します。
かけっこで転んでは泣き、工作が難しいと言っては泣き、お友だちとのちょっとした小競り合いでもすぐに泣く息子。
通園バスに乗る際は蚊の鳴くような声で挨拶をし、年少の運動会の準備体操ではしかめ面で仁王立ちのまま1ミリも動かなかった息子。
そんな息子も、最後の夢フェスタではニコニコしながらダンスを踊り、三点倒立や逆立ち歩きを立派に披露して卒園しました。
「子供の可能性は無限大」と言いますが、この言葉を強く深く実感できた3年間でした。親でさえ「さすがにこれは難しいんじゃないか」と思っていたことでも、息子はいつの間にかクリアし、良い意味で「裏切られた」ことが幾度となくありました。息子の数々の成功体験を通して、「信じる気持ち」や「あきらめない気持ち」を親の私たちの方が学ばせていただいた3年間だったと思います。
幼稚園生活を改めて振り返ると、走馬灯のように去来するさまざまな思い出の場面とともに、その時々でお世話になった先生方の姿が必ずセットで思い出されます。
―最後まで泣かずに工作ができたことを一緒に喜んでくれた先生。
―珍しく給食のおかわりをしないので具合が悪いんじゃないかと心配してくれた先生。
―なわとび大会で好成績を収めたときに声を弾ませて電話をかけてきてくれた先生。
あんなにも大所帯であるにもかかわらず、ひとりひとりに寄り添い、小さな変化も見逃さず、一緒に喜んだり悔しがったりしてくださる先生方には本当に頭が下がります。親の目線で見ると、こばと幼稚園の「宝」は子供たちではなく先生方であると断言できます!
親子ともども、こばと幼稚園の3年間で得たものが大きすぎて、今では「もしこの幼稚園に通っていなかったら…」ということを考えただけで恐ろしくなるほどです。親としてはまだまだ未熟で、日々失敗や後悔の連続ですが、ここまでの子育てで唯一誇れることがあるとすれば「3年間こばと幼稚園に通わせられたこと」だと自信を持って言えます。本当に、こばと幼稚園に出会えて幸せでした。
最後になりますが、コロナ禍で世の中が不安定な状況においても、子供たちが楽しみにしている行事をひとつとして中止にせず敢行してくださった園長先生に心より感謝申し上げます。おかげさまで、子供たちはもちろん、我々保護者も、一生忘れることのできない濃密な3年間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。